ここ数年は外出が制限された中で、オンラインでの読書会が盛んに行われるようになりました。
私自身もいくつかの読書会に参加させてもらっていますし、さらに最近では読書会のファシリテーターをやることがあります。
ファシリテーターとして進行役を務めながら読書会をやってみると、毎回終わった後に、うまくいった、いかなかったで反省することもが多いものです。
そこで、今回はオンライン読書会のファシリテーションをやる上での3つの注意点をまとめてみました。
目次
1.読書会の特性を知ろう
読書会は、数多く開催されていますが、実はいくつかの種類に分けられます。
例えば、「本のジャンル×読書会の形式」で考えた場合は大きく4つに分類が出来ます。
・本のジャンル
本のジャンルも幅が広いですが、①小説 と ②ビジネス書に大きく分けられます。
・読書会の形式
読書会の形式は、①自由設定 か、②課題図書 かに分けることが出来ます。
これら2つを掛け合わせると、
・小説 × 自由設定
・小説 × 課題図書
・ビジネス書 × 自由設定
・ビジネス書 × 課題図書
となります。
ちなみに、これら以外にも、リアルかオンラインか、有料か無料かなどの形式によっても、読書会の進め方は変わってくるかと思います。
読書会4分類の難易度
今回は上記であげた4分類別に難易度を見てみようと思います。
これらを掛け合わした場合の難しさ(易→難)は、
ビジネス × 課題図書 → 小説 × 課題図書 → ビジネス × 自由設定 → 小説 × 自由設定 となるでしょう。
やはりテーマとなる書籍が決まっている場合は、話す内容もある程度決まってくるので、ファシリテーターの役割がやりやすくなります。
逆に言えば、課題図書の理解をきちんとしていないと、これらもままならない状態になるので、準備を怠らないようにしましょう。
私は今のところ、比較的簡単だと思われる「ビジネス × 課題図書」の方式で進めています。
課題図書の想定される質問をいくつか用意できると,、読書会はかなりスムーズに進めることができます。
一方、自由設定の場合は、その書籍の分野についての知識や著者の作品などを知らないと、感想を聞いてなかなか話を盛り上げるのは難しいかもしれません。
自分が何をするべきなのか、何をやりたいのかをちゃんと決めた上で、読書会を開催していきましょう。
2.全体のルールを決める
実際に読書会を円滑に進めるにあたっては、「全体のルール」を決めることが大事です。
今の勉強会では、下記のようなルールで行っています。
・まず最初に1分程度で自己紹介をする。
わたしは読書会の開始前に自己紹介をしていただいてます。そのときに、お名前や仕事に加えて”最近のいい出来事”を聞くようにしています。この”最近のいい出来事”をみんなで共有すると、一気に場が温まり、緊張がほぐれていきます
引用:どうすれば参加者がリピートするファシリテーションができるのか
オンラインミーティングでは「チェックイン」が大事だと言われます。
「チェックイン」とは、会議や研修の開始前に行う「ちょっとしたウォーミングアップ」のことです。「アイスブレーク」とも言われています。
リアルよりも話ずらいからこそ、まず最初に話せる環境を整えていくことが大切なのです。
特に、初めての参加者は思っている以上に緊張しているものです。緊張したままでは、満足のいく参加にはならないのは明らかです。
・そのあと、本を読んでの気づきを話し合う。
深く話し合いが出来るように、1グループ4~5人でディスカッションをしましょう。
あまり人数が少なすぎてもなかなか盛り上がりにかけたり、多すぎると発言がしにくくなることがよくあるので、人数の設定は重要です。
また、主にファシリテーターが全体の進行役をやっていきますが、参加者と一体感を醸成するとよりよくなっていくと思います。
少し大げさな表情やリアクション(微笑ではなく大きな笑顔、拍手のジェスチャー等)を行うよう参加者に呼び掛けます。
引用:オンライン会議・研修を盛り上げる「チェックイン」のやり方とお題
ミーティングが始まる際に、「あまりに静かだと心が折れるので、大げさなリアクションでお願いします!!笑」など言って始まると場がなごんでいいです。
・話を聞いての感想を言い合う。
読書会は「本を通じて新しいことを気づくためのコミュニケーションの場」なので、周りの考えを尊重しながら進められるとよいでしょう。
その時に大事なポイントが3つあります。
- 好奇心を持つ
- 否定をせず肯定する
- 人の発言をさえぎって自分ばかり話さない
ファシリテーターとして意識することはもちろんですが、ちゃんと参加者にもルールを認識をしてもらいましょう。
このあたりは、参加者に読書会が始まる際にグランドルール(基本的なルール)を説明しておくことが必要です。
3.話を広げる言葉を持つ
ベストセラーになった「人は話し方が9割」では、拡張話法の例を多くあげています。
これらの言葉を意識的につかっていくと、話の展開を広げられると思います。
読書会では、次の言葉も話題を深掘りする際によく使うので覚えておくといいですね。
「もう少し詳しく話を聞かせてください」
「具体的にはどんなことですか」
「他の方はお話を伺ってどうですか?」
クローズの質問からオープンな質問へ
打ち解けてきて、どんな話でもして大丈夫なんだという雰囲気になってきたら、オープンな質問も増やしていきます。このオープンな質問は、”○○さんは、どう?”くらいのオープンさです。
引用:どうすれば参加者がリピートするファシリテーションができるのか?
場の雰囲気によって、質問の内容や仕方も変わっていくことが出来ます。
大事な事は、参加者にとって気持ちいい場をみんなでつくっていくことです。
困った時の質問
なかなかその場でうまい質問が浮かばない場合もあります。
そんな時にも、質問の引き出し、パターンをいくつか準備していると会話がスムーズに行えるようになると思います。
ただし、あまり型にはまった質問しかできないと面白さにかけることにもなりますので、ファシリテーターもライブ感を楽しみながら参加できればといいのではないでしょうか。
今日のまとめ
今回は、読書会のファシリテーターをやる際に、注意したいポイントを3つにまとめてみました。
私自身もさらによりよくしていきたいと思っているので、気づいたことは随時追加していきたいです。