ある日テレビでふと見た、親の介護をするフリーアナウンサーの渡辺真理さん(Wikipedia参照)に目が留まった。
後日改めて、その介護について取り上げられていたEテレ「ハートネットTV」の再放送を見ました。
今回は、そんな渡辺さんの話から印象に残ったことをお伝えします。
親はいつでも親
渡辺さんは20年以上にわたりご両親の介護をされていました。
久米宏さんと「ニュースステーション」に出演されていた頃から、父親の介護をされていたようです。
父親を診てあげているというよりも、父親に生きることを教わっている感覚が強かったとのこと。
人生を先に歩まれている親に対しての渡辺さんの言葉が素敵でした。
すべての生き物は放物線を描いて生きている。
親が先に生きるものとして、親が老いの実地を見せてくれている。
頼めることは頼む
介護の大変さは、つきっきりで見る時間が長いことだと思っています。
渡辺さんは、頼めることは頼むようにしていて、いい意味で手を抜くときは抜こうとしていたようです。
それは、医師や介護マネージャーとも話を繰り返していく中で、信頼関係が出来ていたことから、プロに任せるべきところは任せようとの判断だったとのこと。
また、介護される親からしても、家族が無理してやるよりは介護のプロにやってもらった方が心地よいことも念頭にあったのだと思います。
心地よい空間づくりをすることで、雰囲気よく過ごすことや、両親とお互いに与えあう関係であった渡辺さんらしい選択でした。
介護という時間はギフト
父親が倒れてそのまま介護するようになったのですが、それでも親との過ごす時間は大変貴重な時間だと言います。
渡辺さんはこんな風に表現されています。
親との時間の砂時計を感じる
介護は大変ですが、それでも貴重な親との時間を与えらたことに感謝すらしている。
自分自身が進んで選んだ時間なので気持ちがいいと言います。
介護という季節すら”ギフト”
最期の言葉でも、このようにおっしゃってました。
渡辺さんが親の介護を貴重な時間だととらえるのは、きっと 親との深いつながり、愛情があればこそなんでしょう。
こういう風に考えられるのはとても素敵な生き方だと深く思いました。
今日のまとめ
介護の特集で取り上げられた渡辺真理さんの話をまとめました。
一般的に親の介護というとマイナスに捉えがちですが、渡辺さんのフィルターを通すと、長い人生の一つの時間と考えると非常に貴重であり、親と過ごすかけがえのない時だと理解できました。
そして、考え方はもちろん素晴らしいですが、それ以上に「さすが言葉のプロ」というひとつひとつの言葉選びがほんとうに素敵でした。
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