2018年に発売された精神科医・樺沢紫苑さんの『アウトプット大全』が、アウトプットのために意識しているポイントがまとまれています。
他でも聞いたことがある事項もありますが、一覧で整理するためも非常に利用価値が高いです。
今回はその中から、特に心にのこったポイントを7つご紹介します。
目次
1.2週間に3回使った情報は、長期記憶される
本を読んだり、講演を聴きにいった際に、その場ではいい話だったと思っても、気づけばすぐに忘れてしまうものです。
そんな時にこそ、アウトプットの重要性を考えていきましょう。
この本によると「情報の入力から2週間で3回以上アウトプットする」と長期記憶として残りやすくなるとしています。
アウトプットの方法として、「人に話す」「ブログを書く」などが挙げられます。
私も心に残るものに触れた時には、家族や職場などで意識的に人に話すことを実践してます。また、ブログを書いて、自分で何度も読み返すこともあります。
2.自分の「意見や気付き」を盛り込んで話す
話すことについて、事実を伝えるだけではなく、自分の意見を盛り込むことも大切だとしています。
読んだこと、聞いたこと、自分が体験したことについて、経験した事実をただ伝えるのではなく、自分の心がどう動いたか伝えるといいでしょう。
はじめのうちは、自分の意見を伝えることには抵抗があるかもしれません。しかし、繰り返すことで、だんだんと鋭い意見の形成につながっていくでしょう。
3.議論を深める質問をする
質問とは自分の疑問を解決するものであると同時に、「質問は人を喜ばせるもの」と言っています。
質問をすることによって、議論が活性化し、話題が深まります。
適切な質問をする4つのコツにも触れられています。
- 質問を考えながら聞く
普段から常に質問を考えながら話を聞くクセをつけましょう - 相手に喜ばれる質問をする
相手が話したりなかった部分をイメージして質問をする - 参加者に喜ばれる質問をする
他の参加者が疑問に思う点を代表して質問をする - 議論を深める質問をする
話の流れに沿った、話のテーマをより深める方向の質問をする
4.「強い絆」の15人と濃い関係をつくる
15人を超える人と同時に「濃いつながり」をつくることは、心理学的、社会学的に不可能です。
出典:「アウトプット大全」P.78
人とのつながりが弱いと感じる自分自身にとっては、一番興味深かった項目でした。
社会学の研究によると、人間関係は8つのタイプに分類されており、「親友」「相談相手」「癒し手」までが強い絆で結ばれていると言います。
人とのつながりが弱いと感じた時には、無理に知り合いを増やそうとすることよりも、強い絆の数名と濃い関係をつくることを優先すべきだと理解できました。
何事でも相談できる友人が3人いれば幸せだと思えば、もっと楽に過ごせそうです。
5.自己紹介のパターンを用意する
人が集まった時に自己紹介をするケースがあると思います。そんな時になかなかうまく言えないケースもおおいのではないでしょうか。
そんな時の解決策として、自己紹介の「30秒」「60秒」パターンを持つことをすすめています。
30秒は、だいたい200文字に相当します。あからじめ原稿を作ってみましょう。
その度に自己紹介を考えるのではなく、ある程度パターンを決めておき、練習しておくと初めて会った方の印象も大きく変わるでしょう。
ここでも、6つのポイントを挙げていました。
- 誰にでもわかるように話す
- 差別化のポイントを盛り込む
- 数字を盛り込む
- ビジョンの盛り込む
- 非言語的コミュニケーションを意識する
- 自分らしさを強調する
6.人に教えることが、最も学びが深い
このラーニングピラミッドは、様々なところで引用されています。
パーセンテージの数字の是非はともかく、「人に教えること」の効果について異議を唱える方は少ないと思います。
「人に教える」ためには、自分の理解が深くなくてはならないので、当然に学習が多くなります。
自分自身に不明な点があれば、確認しようとすることもあるでしょう。
また、人に教えることで改めて気付きを得る機会にもなります。
「人に教えることは、学ぶこと」という意識があれば、積極的に学びの機会を作る必要を感じるでしょう。
7.コンフォートゾーンを出て、挑戦する
今、コンフォートゾーンとよばれる快適な領域にいるとすれば、大きな変化も少なく安心感も高いかもしれません。
しかし、同時に成長も見込めないと思われます。
自分に変化を起こすためには、現状を打破して、新しいことに挑戦することしかありません。
もちろん、新しいことに挑戦することには失敗の恐れや不安がつきまどうと思います。それでも、少しずつでもチャレンジしていく姿勢が大事です。
今日のまとめ
手元においてたまに読み返す『アウトプット大全』についてまとめてみました。
書籍の中でも80個のポイントが書かれていますが、すべてを吸収しようとせずに、少しでも自分の人生に生かせれば読んだ意義があると思っています。