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人生を豊かにするために、小説を読むようにしています。
ビジネス書や実用書を中心に年間100冊以上の本を読みますが、これまで小説は心に余裕がなく、あまり読んでいませんでした。
以前数日間入院した時に時間潰しのために小説を読んだことが、主人公の多面的な考えを通して、多様な生き方を学ぶきっかけとなりました。
それ以降、理想像を描くために、また人生をより豊かにするために、なるべく月1冊小説を読むようにしています。
ただ、小説はたくさん読むと”ただの娯楽”になってしまいますし、もちろん読むのにも時間を要するので、月に1冊だけ読むと決めています。
2022年に読んだ小説
「動物農場」:ジョージ・オーエル
動物農場 (ジョージ・オーエル)
Amazon解説 ”飲んだくれの農場主を追い出して理想の共和国を築いた動物たちだが、豚の独裁者に篭絡され、やがては恐怖政治に取り込まれていく。自らもスペイン内戦に参加し、ファシズムと共産主義にヨーロッパが席巻されるさまを身近に見聞した経験をもとに、全体主義を生み出す人間の病理を鋭く描き出した寓話小説の傑作”
共産主義を風刺的に描いた寓話とされているが、出てくる動物たちの言動が現代でも考えさせられる面が多かった。色んな見方ができる味わい深い一冊でした。
「朽ちゆく庭」:伊岡瞬
「朽ちゆく庭」:伊岡瞬
複雑な家族問題が急に事件に巻き込まれるサスペンス小説。
家族の問題がだんだんと深刻になる様子は、一寸先は闇であり、他人事でないと感じた。
「正欲」:朝井リョウ
価値観が大きく揺さぶられた一冊。”本当の多様性とは何か”を考えるところが多く、とても印象に残りました。自分の小説10選に追加しました。
「N/A」:年森 瑛
「フラウの戦争論」:霧島兵庫
2023年に読んだ小説
「その日の前に」:重松清
2023年は忙しかったので、小説は数冊しか読めてないです。
感想もまったく書いていない。
2024年
今年は、読んだ小説の感想をきちんと書こうと思っています。
「母という呪縛 娘という牢獄」:齊藤彩
本の冒頭で、著者の齊藤彩さんが、「家族との関係に悩むすべての人に、この本を届けたいと思っている」とコメントがあったが、それが良くわかる。
医学部受験のため9浪した後に、母親を殺害して遺棄したというショッキングな事件。
娘の”呪縛”から逃げ出したくなる気持ちが痛いほどわかると同時に、事件後の娘さんの懺悔がひしひしと伝わる。
親子間でしかわからない関係性が強くしばりつけたのであろう。
親子がどこで道を間違えたのか、その時どうすればよかったのか?
そんな思いが、ぐるぐると頭をかけめぐる。
「成瀬は天下を取りにいく」宮島未菜
・目をそらす成瀬を見て、わたしは確信した。成瀬はわたしに期待していない。相方というよりも、腹話術師にとっての人形、手品師にとってのハト、もう中学生にとっての段ボールみたいな存在だ。
・成瀬が観客の様子をうかがっていると、娘の代わりに緊張しているかのような母の顔が見えた。その隣では島崎の母が笑顔を見せている。約二百年後、死ぬ前に見る走馬灯にもこの景色が採用されるのではないかと思った。
今日のまとめ
人生を豊かにするために小説を読んでいます。
その記録として、今後も少しずつまとめていければと思います。